酒のつまみはずばり駄菓子
平成の世が終わる今になって、巷では昭和がブームになっています。
平成の時代はどちらかというと、大部分の年月が不況の中で過ぎ、あまりにも早いスピードで物事が目まぐるしく変わっていく時代だったからこそ、昭和の高度経済成長期の頃に見られた、古き良き時代を懐かしむ傾向が強くなっているのかもしれません。
そんな昭和の古き良き時代に子供時代を過ごした人たちにとっては、まさになつかしさが怒涛の如く押し寄せる、おもしろコンセプト居酒屋があります。
それが、子供の頃に夢中になって食べた駄菓子をおつまみにしてお酒を飲む、駄菓子居酒屋です。
提供されるのはおなじみの懐かしい駄菓子ばかりで、料理という料理はほとんどありません。
その代わり、子供のころはジュースと一緒においしく食べていた、今となっては懐かしい駄菓子をお酒と一緒に食べてみると、これがまた不思議と酒のつまみになってしまうのですから、駄菓子というのはおもしろいものです。
カレー味や塩味のスナック菓子はビールに合いますし、酢や甘辛い醤油の味がするスルメなどは、日本酒のつまみにも最適です。
おもちゃで遊べるところもおもしろい駄菓子居酒屋
駄菓子をお酒のアテにするというコンセプトもユニークですが、店内には子供の頃に遊んだおもちゃがたくさん置かれていて、自由に遊ぶことが出来ます。
デジタル全盛期の今の子供たちが遊んでいるような、電源がないと動かないゲームとは違い、構造は至ってシンプルなアナログのおもちゃが揃っているのが特徴です。
平成の時代を大人として生きてきた人たちにとっては、アナログのよさを思い出させるひと時であり、駄菓子を食べることもお酒を飲むことも忘れて、アナログのおもちゃに夢中になる人もいます。
大人が子供にひととき戻れる居酒屋
お酒を飲み、料理をつまむのが居酒屋という店であることを考えると、この居酒屋は正真正銘、確かなコンセプトを持ったコンセプト居酒屋であるといえます。
古き良き時代にタイムスリップし、しばし文明の利器から遠ざかり、さらには大人である今の自分から、かつて夢中になって食べたり遊んだりしたものを目の前にすることで、ひと時の間、大人から子供へと戻れる居酒屋と言っていいでしょう。
駄菓子が酒のつまみになることから、安い料金で楽しめることができるのも魅力で、同年代の人や、昔仲良く遊んで一緒に駄菓子を食べた人と行くのがよさそうです。